小耳症(右耳)の修正手術 右耳介再挙上術 2024/4/16

S.Mさん 成人女性の修正手術記録

施設名担当医師
成田富里徳洲会病院丸山成一
(ヒルズ美容クリニック)  
中島康代
(成田富里徳洲会病院)

解説

今回は成人の方で、幼少時に他院で再建術を受け、永田先生が17年前に再々建術を2回目手術(挙上術)まで行った症例です。このため通常症例よりも皮膚が硬い傾向があり耳後部の溝が浅くなったと思われます。再挙上術を行いました。

S.Mさん 44歳成人女性の再挙上術前の横顔
術前(横)
S.Mさん 44歳成人女性の再挙上術前の斜め後ろ
術前(斜め後ろ)
S.Mさん 44歳成人女性の再挙上術前の真後ろ
術前(後ろ)
SMさん成人女性の再拳上手術 手術前 上から
術前(上)

永田先生が耳介挙上術を行ってから17年が経過した状態です。右耳の後ろの溝が浅くなっています。

S.Mさん 術前右耳 側面 耳上部にデザインした様子
デザイン(側面)

再挙上術のデザインです。耳上方を立てます。

SMさん成人女性の再拳上手術 肋軟骨ブロック
左:真上から見た形
右:真横から見た形

永田先生により挙上術が行われたときに作成された肋軟骨ブロックです。

S.Mさん 手術直後 側面
術直後
S.Mさん 手術直後 耳上部 再建した耳が立っている様子
術直後(耳上部)

取り出した肋軟骨ブロックを調整して再度埋め込み、周囲の組織で覆い、その上に頭から採皮した皮膚を移植して耳を立てて溝を作りました。

再建した耳介はしっかり立っています。

今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。

■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染、移植軟骨の露出

③糸やワイヤーの露出
傷跡が目立つ
薄毛・脱毛
長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。

※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。

※ブログの文章、写真画像、イラスト等の著作権はヒルズ美容クリニック及び関連会社が保有します。許可なく無断複製・引用・使用を禁じます。