
丸山 成一
seiichi maruyama, M.D
■メッセージ
お母さん、お父さんへ
小耳症を知った時、お母さんも、お父さんも動揺し、戸惑ったと思います。
今、このサイトを見た後はきっと気持ちも落ち着き、前を向いていることでしょう。これからは子どもを特別扱いすることなく「大きくなったら立派な耳を作ろうね!」と言って、子どもに自信を付けさせて下さい。
これから手術を受けようとする君へ
ここを自分で見ている君たちは、手術する勇気がでてきたかな。
先生は立派な耳をつくるお医者さんだ!誰よりも素敵な耳をプレゼントするぞ!
手術は想像したらこわいかもしれない。決してそんなことはない。
寝ている間に素敵な耳ができあがっているよ。
だから安心して手術を受けようね。頑張れ!!!

実は永田が亡くなった時、私は小耳症手術を行うかどうか迷いました。小耳症手術は最も難易度が高く、失敗は許されない非常に厳しい現実を間近でみてきたからです。また美容外科医として開業し、果たして時間がつくれるのかという疑問もありました。
しかし、その技術を永田の死と共に、正統な系譜を断つわけにはいきません。世界的にスタンダードに行われている永田法は、日本ではそれに近い手術を行う医師はいますが、残念ながら正統な永田法が行われているとはいえません。
様々な葛藤はありましたが、成田徳洲会病院形成外科の中島医師、多くのスタッフの協力、そしてヒルズ美容クリニックのスタッフの後押しがあり、2022年5月から小耳症手術を再開しました。
私は永田悟と共に、数十年にかけて小耳症手術に取り組んできました。
形成外科専門医、美容外科専門医、永田の哲学。
教わった技術を活かし、立派な耳をつくります。安心してお任せ下さい。
丸山成一
資格・専門医 | 日本形成外科学会認定専門医 日本臨床皮膚外科学会認定専門医 日本レーザー医学会認定専門医・指導医 日本美容外科学会認定専門医(JSAPS) 日本形成外科学会認定美容外科分野指導医 日本形成外科学会認定レーザー分野別指導医 日本形成外科学会認定領域指導医 |
所属学会 | 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本レーザー医学会 日本臨床皮膚外科学会 日本頭蓋顎顔面外科学会 日本口蓋裂学会 |
経歴
1996年3月 | 川崎医科大学を卒業。その後、大阪医科大学形成外科に入局し形成外科の基礎を学ぶ。 |
1999年5月 | 形成外科・美容外科のパイオニアでもある冨士森良輔先生のもとで形成外科・美容外科を学ぶ。 |
2000年 | この年から4年間、大阪医科大学形成外科上田教授のもとで助手のポストを務め、フォト・フェイシャル(IPL)治療などを行い、論文、学会、講演等を多数こなす。 |
2004年 | 小耳症手術で世界的に有名な永田悟先生のもとで、小耳症手術を学ぶ。また同時に一般形成外科・美容外科・レーザー治療などを行う。 |
2004年4月 | 日本形成外科学会認定専門医 取得 |
2004年5月 | 日本レーザー医学会認定 認定医 取得 |
2005年 | 永田小耳症形成外科クリニックが開業し、小耳症手術、美容外科手術、レーザー治療などを行う。そこで様々な国の形成外科の専門医たちと交流を深める。 |
2005年5月 | 同年5月にはイギリス・バーミンガム大学でデモンストレート手術を行う。 ※外国で手術を行う場合は厚生省からテンポラリー・ライセンス(外国での手術に必要な免許証)を取得する必要があります。 |
2005年7月 | 日本臨床皮膚外科学会認定専門医 取得 |
2006年9月 | 2006年9月15日 神奈川県藤沢市に長年の夢だった個人美容クリニックである「ヒルズ美容クリニック」を開院し現在にいたる。大阪のゾンタクラブの「女性のための健康講座」で「最新の美容外科事情」について講演を行なう。 |
2010年10月 | 日本レーザー医学会認定 専門医 取得 日本レーザー医学会認定 指導医 取得 |
2013年10月 | 神奈川県藤沢市の藤沢駅前に開院した男性型進行性脱毛症(AGA)、女性のびまん性脱毛症治療院「藤沢駅前AGAクリニック」をプロデュース。形成外科、美容外科の立場からサポート。 |
2016年10月 | 日本美容外科学会認定 専門医(JSAPS) 取得 日本形成外科学会認定 美容外科分野指導医 取得 |
2022年4月 | 日本形成外科学会認定 レーザー分野別指導医 取得 日本形成外科学会認定 領域指導医 取得 |
2022年5月 | 2022年1月に永田悟先生が急逝し、同年3月に永田小耳症形成外科クリニックが閉院。小耳症手術を行える施設を探していたところ、成田富里徳洲会病院 形成外科部長の中島康代先生にご協力いただける運びとなり、同施設で小耳症手術をスタート。院長を務めるヒルズ美容クリニックでの美容外科治療を行いながら、成田富里徳洲会病院で『永田法による小耳症手術』を行い現在に至る。 |
学会発表・講演
2003年 | 「フォトフェイシャルm22施術の実際」を広島で講演 |
2008年 | 「最新の美容外科事情」を大阪で講演 |
2012年 | 「小耳症手術」に関する内容をベトナム・ハノイで発表 |
2013年 | 「アクアミド注入の危険性」に関する内容を台湾で発表 |
2014年 | 「15番メスだけで頭皮から分層採皮を行うテクニック」を函館で発表 |
2015年 | 「手背部に対する光治療の有効性」に関する内容を東京で発表 |
2016年 | 「吸収性filler:ヒアルロン酸」に関する内容を大阪で発表 |
2017年 | 「身体醜形障害」に関する内容を台湾で発表 |
2018年 | 「ソーシャルネットワーク(SNS)時代の美容医療情報の発信と問題点について」に関する内容を埼玉・大宮で発表 |
2019年 | 「15番メスだけで頭部有毛部から分層採皮を行うテクニック 2」に関する内容を愛知県・名古屋で発表 |
2019年 | 「15番メスを使用した頭部分層採皮術~顔面・関節周囲への頭皮分層植皮の有用性~ 治療手技、そのこだわりと次世代への継承:遊離植皮(採皮・固定を含む)」に関する内容を長崎県・長崎市で発表 |
論文
上下顎骨切り術後に生じた急性肺血栓塞栓症の1例 丸山成一・上田晃一他 | 形成外科42巻12号1999 |
Intense Pulsed Light (IPL)による光老化および血管性病変の治療 丸山成一・上田晃一他 | 大阪医科大学雑誌61巻2号2002 |
Intense Pulsed Light (IPL)を用いた顔面炎症性色素沈着の治療 丸山成一・上田晃一他 | 日本形成外科学会会誌22巻12号2002 |
Intense Pulsed Light (IPL)による顔面単純性血管腫の治療 丸山成一・上田晃一他 | 日本頭蓋顎顔面外科学会誌18巻3号2002 |
Scrotal skin replacement for extramammary Paget’s disease-a technique S.Maruyama/K. Ueda | The British Association of Plastic Surgeons(BJPS) Volume58 2005 |
ヒアルロン酸注入により生じた副作用の1例 丸山成一 | SKIN SURGERY 20巻3号2011 |
Hand rejuvenation using standard Intense Pulsed Light (IPL) in Asian patients. S.Maruyama | Laser Therapy 25(1):43-54,2016 |
陥凹瘢痕を線状瘢痕にかえることで身体醜形障害の症状を軽減させる試み 丸山成一 | SKIN SURGERY 26巻2号2017 |
A Histopathologic Diagnosis of Vascular Occlusion After Injection of Hyaluronic Acid Filler: Findings of Intravascular Foreign Body and Skin Necrosis. S.Maruyama | Aesthetic Surgery Journal 10 May online2017 |
Harvesting Split-thickness Skin from the Scalp Using a Scalpel MaruyamaSeiichi, MD | Plastic and Reconstructive Surgery-Global Open May3, online2019 |
著書・雑誌
「ウコン葉エキスの美白力」 | マガジンハウス |
「やるべき美容 やってはいけない美容」 | アシェット婦人画報 |
雑誌掲載「クロワッサン」 | マガジンハウス |

小耳症手術の名医
小耳症手術の名医
永田先生との出会い
私の恩師であり小耳症手術の世界的権威である永田悟先生が、2022年1月に急逝されました。
また3月には永田小耳症形成外科クリニックも閉院となり、永田先生の手術を受けたいと思っていた患者さん、1回目の手術だけ終わった患者さん、すでに2回の手術を終えられた患者さんやそのご家族の方々など、皆様にはご心配とご迷惑をおかけしました。この場を借りて、心よりお詫び申し上げます。
現在私は千葉県富里市の成田富里徳洲会病院で、中島康代医師とともに永田法を引き継ぎ、小耳症手術を行っています。
永田先生と共に歩んできた20年。
永田小耳症形成外科クリニックの立ち上げ、さまざまな小耳症手術、海外の医師たちとの交流や海外の学会参加など、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。思い出も数え切れないぐらいありますが、ここでは永田先生との出会いを語ろうと思います。
その出会いは20年以上も前になります。
当時、大阪医科大学形成外科医局で形成外科診療に従事していた私は、神戸の学会で小耳症治療について発表しました。私の持ち時間は5分なのですが、発表が始まって2分も経たないうちに最前列で今にも立ち上がりそうな、いや襲いかかってきそうな勢いで、激しく貧乏揺すりを続ける医師に目が留まったのです。
彼は私の発表が終わるやいなや、いや終わる前からすでに立ち上がっていたのですが、私の小耳症治療の発表に対する「意見」や「質問」ではなく、なんと「攻撃」を開始したのです。
攻撃は発表時間よりも長く続きました。
「先生…もうそのへんで…」と、途中で座長の先生が止めに入ったことを今でも鮮明に覚えています。
私自身人一倍負けず嫌いな性格です。大勢の聴衆の前で攻撃をされ大恥をかかされた訳ですから、『くそ!一言文句を言ってやろう!』という思いで、その先生を探しました。そしてフロアで煙草を吸っている姿を見つけるやスッ飛んでいったのです。
そう…これが私と永田先生との最初の出会いでした。
文句を言うどころか、逆にフロアで散々説教された私は、『それだけ言うなら一度手術を見に行ってやろう!』と大学から休みをもらい、埼玉県の秋葉病院に手術の見学に行きました。
そこで見たもの。
それは一切妥協がなく、凄みさえ感じる耳だったのです。
あれから20年が経過し、先生はもういませんが、今でもその技術は他を圧倒していると思います。
永田法による小耳症手術は、耳の複雑な形態を正確に再現する形成外科領域の中でも非常に難しい手術であり、芸術的センスが必要になります。
そのため永田先生は長く弟子を取りませんでした。しかし「あの技術や方法を決して廃れさせてはいけない」という思いから、千葉県富里市に場所を移し、形成外科専門医、美容外科専門医の技術を活かして小耳症手術を行っています。
また永田先生の術後の患者のみなさんも引き続き診察しています。
どの患者さんからも「永田先生には怒られるから、今までは聞きたいことも聞けませんでした。丸山先生は全然違いますね」と言われます。 それはその通りです。間違っていません。 外来で貧乏ゆすりをしながら「僕はもう帰りたい!帰るんだから!!! 何? 何? 何?」と怒鳴っていた永田先生の姿が、今もはっきりと目に浮かびます。
永田先生は昭和の 職人気質の医師でした。ですから、患者さんやそのご家族の皆さんにとっては質問をしにくい、取っつきにくい先生という面もあったのかもしれません。 しかしその技術は、間違いなく世界一でした。 今も肩か背中の上に永田先生が乗っていて、「丸ちゃん!そんなことでは世界一になれんぞ!おい!聞いているか!」と激しく貧乏ゆすりをしながら、私を叱咤している。そんな気がしてなりません。
『先生、早く天国に行ってゆっくり休んでください』
丸山成一

中島 康代
YaSUYO Nakashima, M.D
■メッセージ
私が形成外科を目指したきっかけは、研修医の時に永田先生の小耳症手術を見てしまったからです。
まさしく衝撃的!!
綺麗な耳が作られていく過程を見たときに鳥肌が立ったのを覚えています。その後、手術、海外での学会発表、論文指導など永田先生との思い出は多々あります。縁あって、また永田法による小耳症手術を丸山先生と行うことになりました。手術そのものももちろんですが、退院後のお手入れ指導も大切だと思っております。
良い耳で過ごせるように、丸山先生とともにフットワーク軽く対応し、そして真摯に向き合っていければと思います。
資格・専門医 | 旭川医科大学(1998年卒) NST認定医 日本褥瘡学会認定師 |
所属学会 | 日本形成外科学会 日本褥瘡学会 日本マイクロサージャリー学会 日本創傷外科学会 |
論文
A new method of costal cartilage harvest for total auricular reconstruction: part I. Avoidance and prevention of intraoperative and postoperative complications and problems Yasuyo Kawanabe 1, Satoru Nagata | Plastic Recnstr.Surg.2006 May |
A New Method of Costal Cartilage Harvest for Total Auricular Reconstruction: Part II. Evaluation and Analysis of the Regenerated Costal Cartilage Yasuyo Kawanabe 1, Satoru Nagata | Plastic Recnstr.Surg.2007 Jun |
肋軟骨採取後の肋軟骨再生を目指した採取法の開発と家兎を用いた実験的研究 中島康代 | 埼玉医科大学雑誌 2007年6月 |

小耳症治療『永田法』を確立した医師(令和4年1月逝去)
永田 悟
satoru Nagata, M.D
永田 悟医師は令和4年1月に急逝し、院長を務められた埼玉県戸田市の永田小耳症形成外科クリニックは同年3月に閉院いたしました。


お問合わせ
受付:10時~19時【完全予約制】 定休:火曜日