耳甲介型小耳症(右耳)の肋軟骨移植術 2025/7/15

S.Y君手術時10歳男児の1回目小耳症手術記録

施設名担当医師
成田富里徳洲会病院丸山成一
(ヒルズ美容クリニック)  
中島康代
(成田富里徳洲会病院)

解説

右側が耳甲介型小耳症の症例です。このたび成田富里徳洲会病院にて、小耳症手術1回目の肋軟骨移植術を行いました。

手術と経過

術前(小耳症側の右耳)
術前(小耳症側の右耳)
術前(斜めから見た右耳)
背面から見た状態
正面から見た状態
健側の左側面
健側の左側斜め

健側(左耳)の耳を参考に耳介を作成します。

手術デザイン
手術デザイン(耳裏)

肋軟骨移植術のデザインです。

永田法の紙型と3次元肋軟骨フレーム

採取した肋軟骨で、3次元肋軟骨フレームを作成します。

皮下ポケットに挿入した際に、元々ある耳下半分の軟骨と新たに作成した肋軟骨フレームをつなげます。この際にいかに自然につなげるかを想定してフレームを作成します。

術中
術中

皮弁形成を行いました。

  • 耳垂前面皮弁
  • 耳垂後面皮弁
  • 乳突洞部皮弁
  • 耳珠用皮弁

すべての遺残耳介軟骨を摘出しました。皮下ポケットを作成しました。

2回目手術で使用するため一部の軟骨を筋膜上に留置

通常通り、砕いた軟骨は軟骨膜内に戻していますが、写真のように一部の軟骨はあえて細かくせず、筋膜上に留置しています。

これは、耳甲介型では耳珠を作成しないため、軟骨が多く余ることが理由です。余った分の軟骨は、2回目の耳介挙上術で使用します。

術後

3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットへ移植して再建した耳介です。

耳介の溝ができています。

次回は、耳介挙上術(耳立て手術)を行います。

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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出

③糸やワイヤーの露出
傷跡が目立つ
薄毛・脱毛
長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。

※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。

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