耳垂残存型小耳症(右耳)の肋軟骨移植術 2026/2/3
Y.Mさん手術時12歳女児の1回目小耳症手術記録
| 施設名 | 担当医師 |
|---|---|
| 成田富里徳洲会病院 | 丸山成一 (ヒルズ美容クリニック) |
| 中島康代 (成田富里徳洲会病院) |
解説

右側が耳垂残存型(じすいざんぞんがた)小耳症の症例です。このたび成田富里徳洲会病院にて、小耳症手術1回目の肋軟骨移植術を行いました。
1回目手術(肋軟骨移植術)では、肋軟骨を採取して、耳の枠組みとなる肋軟骨フレームを作成します。耳の本来の位置に作成した肋軟骨フレームを挿入し、耳の輪郭を作ります。
【耳垂残存型小耳症とは】耳垂残存型小耳症は、耳垂(耳たぶ)だけが形成されているタイプの小耳症です。耳珠や耳介全体を新たに作るケースが多く、耳介全体の再建が必要となります。再建範囲が広いほど皮膚の使用量も増え、手術の難易度は高くなります。

手術と経過
STEP 01







健側(左耳)の耳を参考に耳介を作成します。
STEP 02

肋軟骨移植術のデザインです。
STEP 03


中央:3次元肋軟骨フレーム
左側:3D模型
採取した肋軟骨で、3次元肋軟骨フレームを作成します。
STEP 04


皮弁形成を行いました。
- 乳突洞部皮弁
- 耳珠用皮弁
- 耳垂皮弁
すべての変形のある上半分の耳介軟骨を摘出しました。皮下ポケットを作成しました。
STEP 05

3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットへ移植して再建した耳介です。
耳介の溝がしっかりとできています。
STEP 06

腫れや赤みは時間の経過とともに落ち着いていきます。
次回は耳介挙上術(耳立て手術)を行います。
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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出
③糸やワイヤーの露出
④傷跡が目立つ
⑤薄毛・脱毛
⑥長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
⑦長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。
※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。
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