小耳症(右耳)の他院術後 再々健術 耳介再挙上術 2025/9/5

施設名担当医師
成田富里徳洲会病院丸山成一
(ヒルズ美容クリニック)  
中島康代
(成田富里徳洲会病院)

解説

この患者様は幼少期に他院で小耳症手術を受けましたが、再建された耳は形が大きく、位置が前方で耳から毛が生えていました。成人になり、永田法での再建を希望され、昨年5月に徳洲会成田富里病院にて再建手術を行いました。昨年の再建手術では、他院で挿入された肋軟骨フレームを取り出し、永田法の紙型をもとに作成した肋軟骨フレームを挿入し、同時に肋軟骨ブロックで挙上まで行いました。前回の手術ブログはこちら→『小耳症(右耳)の他院術後 再々健術 肋軟骨移植術 耳介挙上術 2024/5/7』

前回の手術から1年4カ月が経過し、耳の立ち具合をさらに調整するために再挙上術を行いました。

他院で手術を行った後の状態
前回の耳介再建手術から1年4カ月経過した状態

手術と経過

2回目手術前の右耳(側面から見た状態)
2回目手術前(斜めから見た右耳の状態)
2回目手術前(正面から見た状態)
背面から見た状態
健側の左耳(側面から見た状態)

健側の左耳を参考に耳を立てます。

デザイン

耳介再挙上術のデザインです。

耳垂から耳珠にかけての形を整える手術も同時に行います。

前回の手術で下方はしっかり立っているので、今回は上方の溝を深くし、より引っかかりができるようにします。

術中

耳の後面を剥離し挙上します。周囲の皮膚を前進させたり回転しながらしながら挙上します。

皮膚が足りない部分には近くの頭皮から分層皮膚を採取し植皮しました。

術直後

術直後

マスクのひもが掛かるか確認しています。

術直後

しっかりと深い溝が作成されました。

この患者様の全ての手術記録 → 


今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出

③糸やワイヤーの露出
傷跡が目立つ
薄毛・脱毛
長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。

※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。

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