耳垂残存型小耳症(左耳)の耳立て手術 2022/6/14
Y.H君12歳男児の2回目小耳症手術記録
施設名 | 担当医師 |
---|---|
成田富里徳洲会病院 | 丸山成一 (ヒルズ美容クリニック) |
中島康代 (成田富里徳洲会病院) |
解説



術後2カ月と術後1年5カ月の比較。
術後2カ月ではまだ赤みがありますが、術後1年5カ月ではすっかり赤みも落ち着き、髪の毛も生えそろっているため傷跡はほとんど目立たない状態です。
治療の経過
STEP 01


耳介挙上術(耳立て手術)のデザインです。
耳垂残存型小耳症(左耳)に対し、永田先生が10カ月前に肋軟骨移植術を行って再建した耳介です。
耳介挙上術(耳立て手術)を引き継いで行いました。
STEP 02

浅側頭筋膜(TPF)を挙上しています。
作成した耳を立てるための肋軟骨ブロック
STEP 03

頭皮分層皮膚を採取しています。
STEP 04


再建した耳介はしっかり立っています。
STEP 05






まだ術後2ヶ月で赤みもありますし、髪の毛も短く生えそろっていませんが今後半年かけて改善していきます。
- 再建した耳介はしっかり立っています。
- マスクもしっかりかけられています。
STEP 06





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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出
③糸やワイヤーの露出
④傷跡が目立つ
⑤薄毛・脱毛
⑥長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
⑦長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。
※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。
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