小耳甲介型小耳症(右耳)の耳立て手術 2025/5/20
H.T君 初回手術時9歳 男児の2回目小耳症手術記録
| 施設名 | 担当医師 |
|---|---|
| 成田富里徳洲会病院 | 丸山成一 (ヒルズ美容クリニック) |
| 中島康代 (成田富里徳洲会病院) |
解説
昨年9月、成田富里徳洲会病院にて小耳甲介型小耳症の症例に対し、1回目の肋軟骨移植術を行いました。
小耳甲介型は耳垂に加え耳甲介や耳珠の一部が形成されるタイプですが、耳輪など上部構造が欠損していることが多いため、耳介全体の再建が必要となります。再建範囲が広いほど皮膚の使用量も増え、手術の難易度は高くなります。
1回目手術から約8カ月が経過し、2回目手術の耳介挙上術(耳立て手術)を行いました。
2回目手術が無事終了し、2.5カ月後の状態では良好な経過を確認できました。




手術と経過
STEP 01





2回目手術前の状態です。健側の左耳を参考に耳を立てます。
STEP 02

耳介挙上術(耳立て手術)のデザインです。
STEP 03



浅側頭筋膜(TPF)を挙上しています。
肋軟骨ブロックを耳裏に挿入して固定します。その上を浅側頭筋膜(TPF)でカバーします。
STEP 04

カバーしたTPFの上に、頭皮から採取した皮膚(頭皮分層皮膚)を移植します。

STEP 05

再建した耳介はしっかり立っています。
STEP 06




耳介挙上術後2.5カ月が経過した状態です。
耳介の輪郭がはっきり出ています。
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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出
③糸やワイヤーの露出
④傷跡が目立つ
⑤薄毛・脱毛
⑥長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
⑦長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。
※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。
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