耳垂残存型小耳症(左耳)の耳立て手術 2024/10/1
M.Kさん 初回手術時14歳 女児の2回目小耳症手術記録
施設名 | 担当医師 |
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成田富里徳洲会病院 | 丸山成一 (ヒルズ美容クリニック) |
中島康代 (成田富里徳洲会病院) |
解説
2024年3月に成田富里徳洲会病院で、1回目肋軟骨移植術を行った耳垂残存型小耳症の症例です。1回目手術では肋軟骨フレームを挿入して耳の形を作りました。肋軟骨移植術から7カ月が経過し、このたび耳介挙上術(耳立て手術)を行いました。
手術と経過
STEP 01
手術前日に撮影した耳介です。
健側の耳(右耳)を参考に耳を立てます。
STEP 02
耳介挙上術のデザインです。
STEP 03
浅側頭筋膜(TPF)を挙上しています。
肋軟骨ブロックを耳裏に挿入します。
肋軟骨ブロックを、翻転した浅側頭筋膜で覆い、その上に頭皮から採取した皮膚(頭皮分層皮膚)を移植します。
STEP 04
再建した耳はしっかり立っています。
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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出
③糸やワイヤーの露出
④傷跡が目立つ
⑤薄毛・脱毛
⑥長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
⑦長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。
※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。
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