折れ耳(右耳)の耳介形成術 2024/9/6

H.H君11歳男児の耳介形成手術記録

施設名担当医師
成田富里徳洲会病院丸山成一
(ヒルズ美容クリニック)  
中島康代
(成田富里徳洲会病院)

手術と経過

今回は「折れ耳」に対して耳介形成術を行った症例です。折れ耳は、耳の上部が前に折れ曲がっている状態をいいます。

術前(側面)
術前(斜め)

折れ耳(右耳)の術前です。

デザイン

手術デザインです。

術中

耳の後面から皮膚を剥離し、一部前面の皮膚も剥離します。

その後耳介軟骨を形づくり糸で縫合して固定します。

術中
術直後(ボルスター固定後)

皮膚と軟骨の間に血液がたまらないように、また形が固定されるように軟膏付きガーゼで固定します。

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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出

③糸やワイヤーの露出
傷跡が目立つ
薄毛・脱毛
長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。

※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。

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