小耳症(右耳)の耳立て修正手術 右耳介再挙上術 2023/1/17

W.Kくん 11歳男児の修正手術記録

施設名担当医師
成田富里徳洲会病院丸山成一
(ヒルズ美容クリニック)  
中島康代
(成田富里徳洲会病院)

解説

今回の症例は永田先生が耳介挙上術まで行いましたが、高さを改善するために再挙上術を行いました。再挙上術後、3.5カ月と11.5カ月が経過した状態でも、耳は後戻りすることなくしっかり立っています。

再挙上術 術前 横向き
術前(横)
再挙上術 術前 斜め前
術前(斜め前)
再挙上術 術前 上
術前(上)

永田先生が耳介挙上術を行った状態です。右耳の後ろの溝が浅くなっています。

再挙上術 術前 デザイン
デザイン(後ろ)

再挙上術のデザインです。耳上方を立てます。

左:真上から見た形
右:斜め横から見た形

以前の手術で作成された挙上用の肋軟骨ブロックです。倒れにくいように再形成し挿入します。

再拳上術 術後 斜め前から見た耳の様子
再挙上術 術後斜め前から
再拳上術 術後 真横から見た耳の様子
再挙上術 術後真横から
再拳上術 術後 上から見た立ち上がった耳の様子
再挙上術 術後真上から
再拳上術 術後 耳の立ち上がった高さを定規で測っています。

再挙上した耳はしっかり立っています。

再拳上術 術前と術後の比較

術前と術後の比較です。 改善されていることがわかります。

再拳上術 術後3.5カ月(斜め前から)
術後3.5カ月
再拳上術 術後3.5カ月(正面から)
術後3.5カ月(正面から)

再拳上術 術後3.5カ月 マスクをした様子

術後3.5カ月(真横から)
再拳上術 術後3.5カ月 マスクをした様子 斜め後ろから

術後3.5カ月(斜め後ろから)

マスクもしっかり着けられるようになりました。

再拳上術 術後11.5カ月(斜め前から)
術後11.5カ月
再拳上術 術後11.5カ月(正面から)
術後11.5カ月半(正面から)

11.5カ月後の様子ですが、後戻りせず、耳はしっかり立っています。

再拳上術 術後11.5カ月

術後11.5カ月(真横から)

今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。

■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出

③糸やワイヤーの露出
傷跡が目立つ
薄毛・脱毛
長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。

※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。

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