耳垂残存型小耳症(右耳)の耳立て手術 2023/2/21

施設名担当医師
成田富里徳洲会病院丸山成一
(ヒルズ美容クリニック)  
中島康代
(成田富里徳洲会病院)

解説

小耳症(右耳)に対し、2021年11月に永田先生が肋軟骨移植術を行って再建した「耳垂残存型小耳症」の症例です。耳介挙上術(耳立て手術)を引き継いで行いました。

術後2カ月が経過した状態ですが、再建した耳介はしっかり立っています。

「耳垂残存型小耳症」の状態
1回目の施術前
施術前
「耳垂残存型小耳症」2回目(耳介挙上術)の手術 8.5カ月後
8.5カ月後

手術と経過

「耳垂残存型小耳症」耳介挙上術前の右耳の様子
「耳垂残存型小耳症」耳介挙上術前の右耳の様子 拡大
2回目の施術前の右耳

小耳症(右耳)に対し、2021年11月に永田先生が肋軟骨移植術を行って再建した耳介です。

2回目の施術前、耳垂残存型小耳症(右耳)の耳立て手術のデザイン
デザイン

耳介挙上術(耳立て手術)のデザインです。

「耳垂残存型小耳症」耳介挙上術 術中の様子
術中

頭皮分層皮膚を採取した後、浅側頭筋膜(TPF)を挙上しています。

「耳垂残存型小耳症」2回目施術直後 横からの様子
 
「耳垂残存型小耳症」2回目施術直後 前からの様子
 
「耳垂残存型小耳症」2回目施術直後 上からの様子
手術直後

再建した耳介はしっかり立っています。

「耳垂残存型小耳症」2週間後の様子  右前から見た様子
術後2週間経過

耳介挙上術2週間後の様子 横から見た様子
術後2週間経過

耳介挙上術2週間後の様子 正面から見た様子
術後2週間経過(正面から見た状態)

術後2カ月の経過 右前から見た様子
術後2カ月経過

耳はしっかり立っています

術後2カ月経過(マスクをかけた状態)
術後2カ月経過

マスクも着けられるようになりました。

術後2カ月経過(正面から見た状態) 正面から両耳が左右対称に見えています。
術後2カ月経過(正面から見た状態)
術後8.5カ月の経過 右から見た様子
術後8.5カ月経過
術後8.5カ月の経過 正面から見た様子
術後8.5カ月経過(正面から見た状態)

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今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出

③糸やワイヤーの露出
傷跡が目立つ
薄毛・脱毛
長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。

※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。

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