耳垂残存型小耳症(左耳)の肋軟骨移植術 2025/9/30
M.Sさん手術時10歳女児の1回目小耳症手術記録
| 施設名 | 担当医師 |
|---|---|
| 成田富里徳洲会病院 | 丸山成一 (ヒルズ美容クリニック) |
| 中島康代 (成田富里徳洲会病院) |
解説
左側が耳垂残存型小耳症の症例です。このたび成田富里徳洲会病院にて、小耳症手術1回目の肋軟骨移植術を行いました。
手術と経過
STEP 01







耳垂残存型小耳症の症例です。健側(右耳)の耳を参考に耳介を作成します。
STEP 02

肋軟骨移植術のデザインです。
STEP 03

採取した肋軟骨で、3次元肋軟骨フレームを作成します。
STEP 04


3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットへ移植して再建した耳介です。
耳介の溝ができています。
次回は、耳介挙上術(耳立て手術)を行います。
この患者様の全ての手術記録 →
今回の手術の術後合併症
■重篤な合併症
顔面神経や血管の走行に異常を認めることが多く、手術によって顔面神経麻痺や皮膚壊死を起こすことがあります。
また軟骨の採取部位では気胸・血胸・心タンポナーデの可能性があります。
■その他の合併症
①皮弁の生着不良・壊死
②感染(MRSAなど)、移植軟骨の露出
③糸やワイヤーの露出
④傷跡が目立つ
⑤薄毛・脱毛
⑥長時間同じ体位による環軸椎亜脱臼{第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)}
⑦長時間同じ体位による褥瘡
⑧その他、予測不可能な合併症
以上のような合併症が起こった場合は、再手術や処置を行う場合もありますが、不可逆的な状態もありえますのでご了承ください。
※ここに供覧した症例は、小耳症の手術をご理解いただくためのものです。症例により結果は異なります。
※ブログの文章、写真画像、イラスト等の著作権はヒルズ美容クリニック及び関連会社が保有します。許可なく無断複製・引用・使用を禁じます。


